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街のお得!?情報
大門通りと手児奈霊神堂(散策)
市川2丁目〜真間4丁目(JR総武線「市川駅」北口から徒歩約15分)
万葉の歌を読みながら買い物も楽しめる大門通り
JR総武線の市川駅北口から真間山 弘法寺へ向かって歩くと、
その手前にあるのが「手児奈霊神堂」です。
千葉街道の入口から弘法寺までを結ぶ大門通りには、
日用品や八百屋、洋品店など、商店街でお馴染みの古き良きお店と、
地元で人気の珈琲豆専門店やパン&デリショップをはじめ、
皮製品専門店やアクセサリーショップなど、新旧入り混じり様々なお店が軒を連ねています。
さらに、民家の塀には、この地を題材とした万葉集に書かれた和歌が
いくつも「万葉の歌パネル」として掲げられてあり、和歌も楽しめてしまう道なのです。
JR総武線の市川駅から千葉街道沿いの右手にコンビニエンスストア、
左手に市川公民館がある道が“大門通り”。
目印は入口に立つ“日蓮宗 真間弘法寺”の石標。
人気の自家焙煎珈琲豆店やパン&デリショップが立ち並ぶ、ひときわ目をひく建物。
居酒屋や小料理屋が軒を連ねる一角も。
皮製品専門店。
店には鞄をはじめ靴や小物ケースなど、皮製品がたくさん溢れています。
カラフルな色のものもあります。
焼き豚のタレとおぼしき、食欲をそそるいいにおいが漂う精肉店。
コロッケやカツサンドなども販売しています。
人がひっきりなしに出入りしていた創業約50年という和菓子屋さん。
万葉集は日本最古の和歌集。
様々な身分の人によって詠まれた歌を4500首ほど集めたもので、
中には作者不明のものもあります。
万葉集の中から幾つかの句が、民家の塀に一句ごとに掲示されています。
以下はその一部(資料・市川市ホームページ)。
「にほ鳥の葛飾早稲を贄すともそのかなしきを外に立てめやも」
現代語訳:(にほ鳥の)葛飾早稲の稲を神に供える時でも、
そのいとしい人を家の外に立たせなどするものですか。
歌詠み人:不詳 揮毫者:松田青艸
春の野にすみれ摘みにと来し我そ野をなつかしみ一夜寝にける
現代語訳:春の野にすみれを摘むために来た私は、野に心を引かれて、そこで一夜宿った。
歌詠み人:山部宿禰赤人 揮毫者:樋口晶子
「銀も金も玉も何せむに優れる宝子にしかめやも」
現代語訳:銀も、金も、珠玉も、どうしてすばらしい宝の、子どもに及ぶだろうか。
歌詠み人:山上憶良 揮毫者:岩田荷渓
近江の海夕波千鳥汝が鳴けば心もしのに古思ほゆ
現代語訳:近江の海の夕波千鳥よ、おまえが鳴くと心も萎えるばかりに過ぎし日々が思い出される。
歌詠み人:柿本人麻呂 揮毫者:小林松篁
万葉パネルが続く塀の途中には、鯨の絵が描かれた“真間大門てこな協議会”の看板が。
なぜ鯨なのかと調べてみると……「月堂見聞集」本島知辰集によると、
“1734年2月20日に下総国行徳(現在の千葉県市川市行徳)で、
長さ7間(約12.7m)と5(約9.1m)の鯨2頭が捕らえられ、
江戸両国に運ばれ江戸初の鯨の見世物が催された。”との記述があるので、
憶測ではありますが、このことから看板の絵を鯨にしたのかも?!
「入江橋」を渡った先に見えるのが真間山 弘法寺の階段。
川が流れていない「つぎはし」。現在は、石碑と欄干を模したもののみが残されています。
ここの万葉の歌パネルはなぜか挿絵入りです。
「恋しくは形見にせよと我が背子が植ゑし秋萩花咲きにけり」
現代語訳:恋しかったら形見にして偲べと、我が夫が植えた秋萩は花が咲きました。
歌詠み人:不詳 揮毫者:松坂久子
挿絵入りの万葉の歌パネルのすぐ隣が「手児奈霊神堂」の入口になります。
伝説の美女・手児奈が祀られた「手児奈霊神堂」
手児奈伝説には諸説あるようですが、伝承を要約すると、
真間の入江に手児奈という娘が暮らしていました。
たぐいまれな美貌を持ち、それゆえに、数多の男に求愛されることになるのですが、
手児奈を我が者にしようと争いが絶えず、
そのことに心を痛め悩んだ末に、手児奈は入水し自ら命を絶ってしまったそうです。
そして、手児奈を哀れに思ったのちの人たちがここに霊堂を造り、その霊を祀りました。
この手児奈の話は万葉の時代よりも遥か昔の話でしたが、
その悲話はやがて京の間でも広がり、
万葉歌人たちの創作意欲がかきたてられ、
高橋虫麻呂や山部赤人などによって詠まれたことで、今も語り継がれています。
手児奈がこの世を去った後、737年に行基菩薩様がこの地に立ち寄った時に、
手児奈の悲話を聞き、哀れに思い「求法寺」というお寺を建てた。
それが、現在の弘法寺だそうです。
また、その後の1501年9月9日に、第7世日与聖人の夢枕に手児奈が現れ守護を誓い、
以来、真間の地を守護する「良縁・安産・子授け・子育て」の女神として
多くの信仰を集めているそうです。
正面にあるのが真間山 弘法寺の境内の一角にある「手児奈霊神堂」。
正手児奈霊神堂は、手児奈の墓所に建てられたといわれています。
例年、10月初旬には「手児奈まつり」が開催されます。
境内にある池。
6月上旬から8月下旬頃まで睡蓮の花が咲き誇る池には、
2羽の水面ガモが泳いでいました。
睡蓮と蓮の違い。
それは、基本的に葉に切り込みが入るのが睡蓮で、無いのが蓮。
また、水面に花が咲くのが睡蓮(稀に上の方で咲くこともある)で、
水面より上の方で咲くのが蓮です。
境内は広く、左手には池、手前にはお稲荷様を祀る真間稲荷神社があります。
境内の中央には、大きな松の木がありました。
店が建ち並ぶ大門通りと心休まる手児奈霊神堂を、毎日の散策路にするのもいいですね!
大門通りと手児奈霊神堂(散策)
市川2丁目〜真間4丁目(JR総武線「市川駅」北口から徒歩約15分)
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